自己啓発支援センター(R)
Self-Development Support Center



☆ライフプランから始める本気の自己啓発を支援します☆


所長 釼地邦秀
Kenchi, Kunihide



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開設(2014年6月22日)

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自己啓発百科>私の杖ことば

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【はじめに】

元気の出る言葉、揺らぐ心を支えてくれる言葉。ここでは、私が大切にしている言葉を紹介します。私自身が創った言葉をメインにしたいと思っていますが、先人の言葉をそのまま紹介したり、先人の言葉を私なりにアレンジして掲載するようになると思います。私が大切にしている言葉ですので偏りがあるかもしれません。御自分の判断で取捨選択して下さい。あなたの置かれている状況にフィットした言葉が見つかりますように☆

先人の言葉については可能な限り出典を記載するようにしていますが、どうしても確認できないケースがあります。また、自分の創作した言葉だと思っていても、すでに誰かが何処かで述べていて、私が知らないだけのこともあるでしょう。これらについては致し方の無いことですので御容赦を御願いします。また、他のページと重複する言葉を掲載してしまうかもしれませんが、あわせて御容赦下さい。

杖ことば」という表は「杖のように自分を支えてくれる言葉」という意味です。私淑している、故・松原泰道老師の著書『生きるための杖ことば』(全国青少年教化協議会)から拝借しまた。




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【目次】

*分類はしておりません。掲載の順番にも特別な意味はなく「順不同」です。
*情報の検索に際しては、IEの「ページ内検索機能」なども活用して下さい。
*内容については、あなた自身の判断で取捨選択のうえ活用してください。当方は一切の責任を負いません。
*引き続き増補を予定しています。追加分は上部に配置していきます。



080: 人生における悲劇は、目標を達成しなかったことにあるのではない。人生に…… ▶[本文]へ

079: もし、成功する秘訣があるとすれば、他人の立場から物ごとを見る能力をもつことだろう ▶[本文]へ

078: 天才? そんな者はいません  ▶[本文]へ

077: 失敗とは、よりよい方法で再挑戦するいい機会である ▶[本文]へ

076: 花には 散ったあとの 悲しみはない …… ▶[本文]へ

075: ……だれもが素晴らしい人になれます  ▶[本文]へ

074: 人は自分の成長のためと、何かに貢献するために働いている ▶[本文]へ

073: ……人として生まれまた死ぬべきであるならば…… ▶[本文]へ

072: なにをするにしても、最初に自分の考えを持つ。これが重要である ▶[本文]へ

071: 輪廻常常(りんねじょうじょう) ▶[本文]へ

070: チャンスは鳥のごとし。飛び去らぬうちに捕らえよ ▶[本文]へ

069: 風景は人が発見しなければ…… ▶[本文]へ

068: 本気で目標の達成を願うなら…… ▶[本文]へ

067: 武者小路実篤_「いかなる時にも自分は思う……」 ▶[本文]へ

066: 失われたものを数えるな、残されたものを最大限に生かせ ▶[本文]へ

065: 気分がどうのこうのと言って、なんになりますか。ぐずぐずしている人間に…… ▶[本文]へ

064: たとい、この世界が明日くずれ去ろうとも……/いつ死ぬる木の実は播いておく ▶[本文]へ

063: 偶然は準備のない者に微笑まない ▶[本文]へ

062: いつまで くよくよしていては だめ ▶[本文]へ

061: 人生二度なし ▶[本文]へ

060: イチロー_語録 ▶[本文]へ

059: 天は自ら助くる者を助く ▶[本文]へ

058: 意志のある所には道がある ▶[本文]へ

057: 星野仙一_語録 ▶[本文]へ

056: 君は本気で生きているか? ▶[本文]へ

055: アンドリュー・カーネギー_私は特別な人間ではない。しいて言えば…… ▶[本文]へ

054: ジョン・F・ケネディ_行動には危険と犠牲がつきもの、しかし…… ▶[本文]へ

053: 努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る  ▶[本文]へ

052: ニーバーの祈り_変えることのできるもの……、変えることのできないもの…… ▶[本文]へ

051: 私にも才能はある。それは「努力ができる」という才能である ▶[本文]へ

050: そのうち、そのうち、べんかいしながら日がくれる ▶[本文]へ

049: 私にはこれといった能力がないので人並み以上に努力することを心掛けている ▶[本文]へ

048: 蒔かぬ種は生えぬ ▶[本文]へ

047: 運は努力が連れてくる ▶[本文]へ

046: 学ぶことの少ない人は... ▶[本文]へ

045: 私には為すべきことがある ▶[本文]へ

044: ベストが無理ならベターでいく。諦めるよりはずっと良い ▶[本文]へ

043: ぶるな、着せるな、忘れるな ▶[本文]へ

042: 人生、やらずに後悔するなんて、それほどもったいないことはない ▶[本文]へ

041: しっかりと大地を踏まえ、遠くを目指す ▶[本文]へ

040: この道より 我を生かす道なし この道を歩く ▶[本文]へ

039: The world needs dreamers, and the world needs doers. But above all, the world needs dreamers who do. ▶[本文]へ

038: 継続は力なり ▶[本文]へ

037: 森羅万象、すべてが師なり ▶[本文]へ

036: なすべきことをなさんと決心すべし。決心したることは必ず実行すべし ▶[本文]へ

035: 解行双修(げぎょうそうしゅう)、理論と実践 ▶[本文]へ

034: 冷静な頭脳と暖かい心 ▶[本文]へ

033: 問題解決の場面で対策を考えるときには「与件」の確認を忘れないようにする ▶[本文]へ

032: それを忘れたいのなら、それを忘れようとしてはいけない ▶[本文]へ

031: 祈りと努力は2つで1つ ▶[本文]へ

030: 人間には果たすべき使命がある…… ▶[本文]へ

029: 千慮決断、不惑実行 ▶[本文]へ

028: Can I change anything in the world without changing myself first?  ▶[本文]へ

027: 出来ることを考える ▶[本文]へ

026: 今の自分は過去の自分の集大成、過去を振り返り未来に繋げる ▶[本文]へ

025: 意思決定7:3の原則 ▶[本文]へ

024: 先を決めておかないと今を決められない ▶[本文]へ

023: 一歩ずつ前に、一歩だけでも前に ▶[本文]へ

022: 一歩先を考える ▶[本文]へ

021: 一つずつ片付けよう! ▶[本文]へ

020: 明日ありと思う心の仇桜 夜半(やは)に嵐の吹かぬものかは ▶[本文]へ

019: 五蘊皆空(ごうんかいくう)、桜花たるべし ▶[本文]へ

018: チャンスは練って待て ▶[本文]へ

017: 過去に学び、未来を見据え、今を生きる ▶[本文]へ

016: 次善は最善ではない。しかし次善だからとて軽んじてはいけない ▶[本文]へ

015: 受けて忘れず、施して語らず ▶[本文]へ

014: 努力とは紙を重ねていくようなもの ▶[本文]へ

013: 実行無ければ結果無し ▶[本文]へ

012: ほんの少しで良いからやってみよう ▶[本文]へ

011: 出来たことに意識を向ける ▶[本文]へ

010: 目標・計画、そして実行! 実行無ければ結果無し。 ▶[本文]へ

009: I can do it ! ▶[本文]へ

008: 元気だしてゆこう♪ 日本男児でゆこう♪ ▶[本文]へ

007: 「青春の詩」_青春とは人生のある期間ではなく、心の持ちかたを言う…… ▶[本文]へ

006: ひとの生(しょう)をうるはかたく、やがて死すべきものの、いま生命あるはありがたし。ただ今日、まさに作(な)すべきことを熱心になせ。天命の下(もと)で人を尽くし、人事を尽くして天命を待つ ▶[本文]へ

005: 工夫と努力は幸運を呼ぶ確率を高める ▶[本文]へ

004: 自らを灯明とし、自らを依拠となさん。法を灯明とし法を依拠として歩まん ▶[本文]へ

003: 運命がレモンをくれたら、それでレモネードを作る努力をしよう ▶[本文]へ

002: 100円ライターを使い切るように ▶[本文]へ

001: 為命為己(いみょういこ) ▶[本文]へ



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080: 人生における悲劇は、目標を達成しなかったことにあるのではない。人生に……

「人生における悲劇は、目標を達成しなかったことにあるのではない。人生に目標を持たなかったことにあるのだ」。

これはベンジャミン・メイズ(Benjamin Mays)の言葉です。


ベンジャミン・メイズは教育における人種差別に反対し続けた教育者・神学者。黒人の公民権運動を率いたキング牧師などに多大な影響を与えた人物です。


【引用・参考資料】

「座右の銘」研究会(編) 『名言』 里文出版 平成23年 p.245.



【付記】

関連の拙著を紹介しておきます。

◇『ライフプランから始める本気の自己啓発』 ▶[内容紹介]
◇『人生目標を見つけて自分のやる気を高めよう』 ▶[内容紹介]
◇『自分のやる気を高める目標を見つけよう』 ▶[内容紹介]
◇『自己啓発の事例と自己啓発の進め方』 ▶[内容紹介]




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079: もし、成功する秘訣があるとすれば、他人の立場から物ごとを見る能力をもつことだろう。


これはアメリカのフォード・モーターの創設者ヘンリー・フォード(Henry Ford)の言葉です。



私(釼地)はサラリーマン・経営コンサルタント・大学教員と、複数の仕事に携わってきましたが、振り返ってみても「他人の立場から物ごとを見る」ことの重要性に共感します。

それは「私が他人の立場から物ごとを見ることができていた」というのではなく、「そのことが分かり、自分の身につくまでに、随分と失敗を重ねてきた」ということです。

やっと、自然にそれらしいことが出来るようになったのは経営コンサルタントの修行を始めて数年後でした。

あなたは如何ですか?



子供に対して、妻に対して、しゅうとに対して。近隣の人たちに対して。会社の後輩・同僚・上司に対して。取引先の人たちに対して。顧客に対して。

「相手の立場に立って考えていますか?」。



最後に、釈迦に説法となるかもしれませんが……、念のため申し上げます。

他人の立場から物ごとを見る(相手の立場に立って考える)ということは、自分の立場を無視するということではありません。

ひとまず、相手の立場に立って考えてみる。しかるのちに自分の立場と照合するする、ということです。

たとえば、「顧客の気持ちを大事にする」というのは、顧客の言いなりになるということではなく、一度、顧客の立場で考え、顧客の言い分を聞いたうえで、自分や自社の立場と照合し、両者の納得できる着地点を見いだすということです。



【引用・参考資料】

「座右の銘」研究会(編) 『名言』 里文出版 平成23年 p.244.


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078: 天才? そんな者はいません。

「天才? そんな者はいません。ただ勉強です。方法です。不断に計画しているということです」。

これは19世紀を代表するフランスの彫刻家、フランソワ・オーギュスト・ルネ・ロダンの言葉です。

代表作は「地獄の門」や「考える人」。「近代彫刻の父」と呼ばれています。


【引用・参考資料】

「座右の銘」研究会(編) 『名言』 里文出版 平成23年 p.191.


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077: 失敗とは、よりよい方法で再挑戦するいい機会である

標題の言葉はヘンリー・フォード(Henry Ford:1863-1947)のものです。ご存じの方も多いと思いますが、彼はT型フォードという大量生産車を製造・販売し、当時、高嶺の花とされていた自動車を一般大衆の手が届くものにしました。「自動車王」という異名をもつ人物です。

彼は農家の生まれでしたが、機械いじりが好きで、デトロイトで機械工になりました。そのご、エジソン電気を経て独立、フォード・モーター社を設立したのです。

標題の言葉は、苦労の連続であった彼の人生体験から生まれたものです。



【引用・参考資料】

金森誠也 『世界の名言100選』 PHP研究所 2010年 (pp.178-179).



【付記】

彼の言葉をもう二つ、紹介しておきます。


「なにごとも小さな仕事に分ければ、ことさら難しいことはない」。

【引用・参考資料】
野末陳平+J.B.シンプソン+隈部まち子+金田一春彦(責任編集) 『名言は力なり 生き方上手の知恵』 講談社 1990年 (p.41).



「20歳だろうが80歳だろうが、とにかく学ぶことをやめてしまった者は老人である。学び続ける者は、みな若い。人生においていちばん大切なことは、頭を若く保つことだ」。

【引用・参考資料】
野末陳平+J.B.シンプソン+隈部まち子+金田一春彦(責任編集) 『名言は力なり 悪魔のセリフ』 講談社 1990年 (p.51).



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076: 花には 散ったあとの 悲しみはない ……

「花には 散ったあとの 悲しみはない。 ただ一途に咲いた 喜びだけが残るのだ」。

これは、坂村真民(さかむら・しんみん)の詩です。

私は、胸に喜びを抱いて散っていくには一途に咲くことが大切、と受けとりました。


【付記】
この詩に関心をもった方は、本ページの #002 #006 #007 もご覧ください。


【引用・参考資料】

坂村真民 『詩集 念ずれば花ひらく』 サンマーク出版 2006年(p.35)/初版:1998年。



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075: ……だれもが素晴らしい人になれます。

「人のためになにかすることで、だれもが素晴らしい人になれます」。

これは、キング牧師の言葉です。

マーティン・ルーサー・キング・ジュニア(Martin Luther King, Jr./1929年-1968)はアメリカの牧師です。アフリカ系アメリカ人の公民権運動で、指導者的な役割を果たしました。1964年にノーベル平和賞を受けています。

I Have a Dream_「私には夢がある」という言葉でも、よく知られています。



【付記】
だれでも、人のために、何かはできるでしょう。仏教では笑顔で人に接することも布施の一つとしています。あなたも、自分にできる「何か」を探してみませんか?



【引用・参考資料】

「座右の銘」研究会(編) 『名言』 里文出版 平成23年 p.104.


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074: 人は自分の成長のためと、何かに貢献するために働いている

「人は自分の成長のためと、何かに貢献するために働いている」。これは佐々木常夫氏の言葉です。

佐々木氏は1944年生まれ。東京大学経済学部を卒業後、東レに入社。結婚して3児の父親となるも、43回入退院を繰り返した妻の介護や育児を担うこととなり、過酷な日々を生きなければなりませんでした。しかしそんな中でも「仕事への情熱」は消えず、6度の転勤を経て2001年に取締役となったのです。現在は(株)佐々木常夫マネージメント・リサーチの代表として活躍しています。


標記の言葉は同氏の著作から引用したものですが、次のように説明されています。

「自分が一生懸命仕事に取り組んでいる姿に部下が刺激を受けてくれれば、部下に貢献していることになります。納品した商品にお客様が満足してくれれば、顧客に貢献していることになります。そして、仕事を通じて成長すればするほど、より広く、より深く、社会や人々に貢献できるようになるのです。自己を成長させたいという欲求と、社会に貢献したいという欲求の両者を満たせるのが仕事です。私たちが働く意味はそこにあります」(要旨)。



【付記】

あなたも、「自分の成長と社会への貢献」という観点から、「今の自分の仕事」というものを改めて見直してみてはどうでしょうか。


今の仕事をとおして自分を成長させるには、どんな気持ちで、どんな方法で、取り組んだらよいか?


今の仕事はどんなかたちで社会に貢献しているのだろうか?


まずは、いまの仕事について考えてみましょう。配転の申請や転職を考えるのはそのあとです。



【引用・参考資料】

佐々木常夫 『会社で生きることを決めた君へ』 PHP研究所 2013年 pp.156-159.


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073: ……人として生まれまた死ぬべきであるならば……

「うず高い花を集めて多くの華鬘(はなかざり)をつくるように、人として生まれまた死ぬべきであるならば、多くの善いことをなせ」。

この言葉については特段の説明はいらないと思います。

美しいこの言葉を心で味わってください。

そして、日ごろの言動に活かしましょう。



【引用・参考資料】

中村元(訳) 『ブッダの真理のことば 感興のことば』 岩波書店 1999年 p.17.



【付記】

(1)
「真理のことば」(ダンマパダ:DHAMMAPADA)は『法句経』(ほっくきょう)の名でも広く知られています。

(2)
仏語に「無財の七施」(むざいのしちせ)という言葉があります。眼施(げんせ)「優しいまなざし」、和顔施(わげんせ)「穏やかな顔」、言辞施(ごんじせ)「優しい言葉」、身施(しんせ)「身体を使っての手伝い」、心施(しんせ)「思いやりの心」、床座施(しょうざせ)「座席を譲る」、房舎施(ぼうしゃせ)「休息する部屋を与える」の七つです。耳施(にせ)「傾聴」を加えて八施ということもあります。(引用・参考資料:天台宗公式ホームページ)。

お金が無くても「善きこと」はできるということです。


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072: なにをするにしても、最初に自分の考えを持つ。これが重要である。

「なにをするにしても、最初に自分の考えを持つ。これが重要である。実際のところ、それだけでほとんど十分なのだ」。

これはドイツの哲学者、アルトゥル・ショーペンハウアーの言葉です。



【引用・参考資料】
「座右の銘」研究会(編) 『名言』 里文出版 平成23年 p.100.



【付記】

(1)
私は、人に尋ねる前に自分でよく考え、自分なりの結論を持つようにしてきました。そのうえで人に問い、自分の結論の是非を確認するのです。

(2)
管理者の方は部下育成にも活用出来ます。たとえば、「どうしましょうか」が口癖になっているような部下には、「君はどう思う?」と聞き返すのです。それを繰り返すことによって<考える部下>を育てることができます。


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071: 輪廻常常(りんねじょうじょう)

以下は『大法輪』(2019年7月号)_「ペンまんだら」に掲載された拙稿です。

*        *        *

私は無宗派の在家仏教徒であるが、輪廻ということについては長い間、自問自答を重ねていた。しかし最近になって、やっと自分の納得できる考え方にたどり着くことができたのである。私はそれを「輪廻常常」と表現した。

一般に輪廻は死後のこととして扱われているが、私は輪廻が生きている時から行われていると理解するに至ったのである。輪廻常常とは、森羅万象が間断なく輪廻を繰り返していることを表した言葉である。人間でいうならば、死んでから輪廻するだけでなく、生きている今現在、輪廻の直中にあるという意味になる。

輪廻の主体は六大、輪廻の場は現世と大日如来の密厳浄土(みつごんじょうど)である。すなわち、森羅万象の構成要素である六大(地・水・火・風・空・識)は現世と密厳浄土の間で絶え間なく滅生を繰り返しているという理解になる。人間でいうならば、生きている間は自己を構成している六大が刹那刹那に部分的滅生を繰り返しているという考え方である(=刹那の輪廻)。自分を構成している細胞が刻々と生死を繰り返していると考えてもよい。

そして、やがて死を迎えると、自己を構成している六大は同時的・全体的な滅生に入るのである。つまり、自分という存在は散り散りになって密厳浄土に還り、そのご、さまざまな森羅万象の一部として現世に復活する(=一期の輪廻)。かくして、これら二つの滅生(刹那の輪廻と一期の輪廻)を統合した概念が「輪廻常常」ということになる。

ところで、六大と密厳浄土を、素粒子と宇宙に置き換えると、「輪廻常常」という考え方が科学的な考え方にも整合していることが分かる。すなわち、自分を構成している素粒子は宇宙を場として部分的に絶え間なく入れ替わっており(=刹那の輪廻)、死とは自分という存在の同時的・全体的な入れ替わりと解釈するのである(=一期の輪廻)。いずれにしても、散り散りになって宇宙に還った自分の構成要素(素粒子)は、さまざまな森羅万象の一部として復活することになる。六大は素粒子と同一ではないが、輪廻常常という考え方が科学的な考え方にも整合していることが分かる。



【付記】

(1)
一期とは末期(まつご)の意味です。

(2)
現世と密厳浄土を分けたのは説明上のことであり、勝義(しょうぎ=究極的な真理)においては現世即密厳浄土とされています。したがって、より厳密に言うならば、輪廻常常は密厳浄土(すなわち現世)という場で行われているということになります。

(3)
拙いものですが私の創った「末期の輪廻」という詩を掲げておきます。

……末期の輪廻……

逝くのは私だけではない。
皆同じなのだ。

いつか必ず、その身がほどけ、大日如来のもとに還る。
散り散りに、目に見えぬ微細な身となって。

しかし、やがてそれらは姿を変えて戻ってくる。
森羅万象の一部になって。


(4)
「輪廻常常」の詳細については拙著『心の終活』(Kindle版)_「輪廻常常」の項をご覧ください。


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070: チャンスは鳥のごとし。飛び去らぬうちに捕らえよ。

「チャンスは鳥のごとし。飛び去らぬうちに捕らえよ」。これはフリードリッヒ・フォン・シラーの言葉です。



【引用・参考資料】

「座右の銘」研究会(編) 『名言』 里文出版 平成23年 (p.83).



【付記】

「チャンスを捉える」ということに関して、二つほど補足しておきます。


【1】
我々が意思決定をする場合、その意思決定に必要な情報を100%入手することはほぼ不可能です。ですから、我々は不確実性の中でしばしば意思決定に迷うことになるのです。しかしながら、そのような状況の中でも出来るだけ迷わずに出来る限り効果的な意思決定をしたいものです。そこで紹介するのが「意思決定7:3の原則」です。詳細は本ページ[#025]を参照してください。▶[#025]へ


【2】
チャンスを捕らえるためには不断の「工夫と努力」が肝要です。
なぜならば、不断の工夫と努力を真剣に続けてこそ幸運情報をキャッチするアンテナの感度が高まるからです。

たとえば、いつも行っている書店で、今まで気がつかなかった有益な本を発見したり、自分に役立つ情報を数行の新聞記事の中から発見するようなことが起きます。とうぜん、人との接し方も変わり、人的交流の中から幸運の切っ掛けを掴む機会も増えるでしょう。

不断の工夫と努力を続けるということは特定のテーマについての意識が高まるということですから、関連の情報や人脈に敏感になるのはごく当然のことです。

チャンスを掴みチャンスを活かすには、つね日頃から自己啓発に取り組み、不断の工夫と努力を重ねておくことが必要です。


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069: 風景は人が発見しなければ……

「風景は人が発見しなければ存在しない」。

この言葉は佐藤継雄氏の作品に書かれていた(棟方志功の)言葉です。

佐藤氏は棟方に私淑している墨彩画家です。きっとこの言葉に感銘を受け、自分の作品に取り入れたのでしょう。



【付記】

当該の佐藤氏の作品は酸ヶ湯温泉の旧館に掲げてあります。私は写真撮影を自己啓発兼趣味としていますが、この言葉は、味わいのある、奥深い言葉だと思います。

もっともっと、すばらしい風景を発見できるよう、さらに自分の感性を磨いていこうと思います。


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068: 本気で目標の達成を願うなら……

「本気で目標の達成を願うなら期限を設定せよ」。


目標を持つことはその人のやる気を高めます。しかし、その目標に期限がない場合は、たんなる願望としての意味しかなく、強い動機づけにはなりません。

たとえば、「英検2級の資格取得」で考えてみましょう。

A:「英検2級の資格をとる」

B:「1年以内に英検2級の資格をとる」

どちらが、あなたのやる気を高めるでしょうか? 答えは明白でしょう、Bです。

このように、期限を切ると、こんどは実行計画が欲しくなります。

実行計画ができると、ますます、やる気が湧いてきます。

自己啓発目標にかぎらず、目標を設定するときには期限の設定を忘れないようにしましょう。



【付記】

管理者の場合、日常的にさまざまな指示を出します。その場合にも期限を切るのが原則です。

なぜならば、それはスムーズな業務運営の基本だからです。

しばらくの間、意識的にやっていると、やがて身につき、無意識のうちにできるようになります。

試してみてください。


「この集計をしてください」

「3時までにできるかな?」

(ハイ)

「じゃ、お願いします」

といった感じです。



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067: 武者小路実篤_「いかなる時にも自分は思う……」

今回の杖ことばは武者小路実篤の言葉です。

「いかなる時にも自分は思う もう一歩 今が一番大事な時だ もう一歩」。

実篤は1885年生まれ、この書作品は1950年代の制作とされています。



【付記】

この時期、実篤は不動の人生目標に邁進していたのだと思います。私はこの作品を鑑賞し、「頑張る」ということよりも「確固たる人生目標を持つ」ことの大切さを感じました。人生目的・人生目標が定まっている人は、忍耐強く頑張ることができるのだと思います。



【引用・参考資料】

武者小路実篤記念館_収蔵品データベース_資料番号:A-Ca-070。


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066: 失われたものを数えるな、残されたものを最大限に生かせ

この言葉はルートヴィヒ・グットマン(Ludwig Guttmann, 1899年7月3日 - 1980年3月18日)の言葉です。

彼は(当時の)ドイツ出身、ユダヤ系神経学者で「パラリンピックの父」とされています。傷痍軍人たちを治療している頃にこの言葉をかけていたそうです。

自分の身体の一部を失ったその時にはとてもそんな気持ちにはなれないでしょうが、時がたち、あるていど身心が癒やされてきた時には、再出発のための力強い杖ことばになると思います。

私はこの言葉を人生にもあてはめて、自分の「杖ことば」にしています。

「失われた人生を数えるな、残されている人生を最大限に生かせ」。



【引用・参考資料】

(1) [日本体育大学:オリンピック・パラリンピック・ムーブメント全国展開事業]_HP.
(2) Wikipedia_[Ludwig Guttmann]および「ルートヴィヒ・グットマン」の項。


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065: 気分がどうのこうのと言って、なんになりますか。ぐずぐずしている人間に……

「気分がどうのこうのと言って、なんになりますか。ぐずぐずしている人間に気分なんかわきゃしません。きょうできないようなら、あすもだめです。一日だって、むだにすごしてはいけません」。

これは『ファウスト』からの言葉です。



【付記】

(1)やる気は行動することにより、生まれてくることが少なくありません。少しでも取り組んでみましょう。
(2) 今日できない理由を探している人は、明日もできない理由を探すでしょう。
(3)「光陰は矢の如し」。1年はアッと言う間に過ぎてしまいます。一生も束の間に終わります。


【引用・参考資料】

高橋健二(訳) 『ゲーテ格言集』 新潮社 平成2年 (p.81).




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064: たとい、この世界が明日くずれ去ろうとも……/いつ死ぬる木の実は播いておく

「たとい、この世界が明日くずれ去ろうとも、わたしはわたしのリンゴの木を植えることをやめない」。

これはマルティン・ルター(1483-1546)の言葉です。(注1)

我々も、それぞれの立場で、後に続く人達のために、役立つ何かを残していきたいものです。

後輩に、子供に、そして、見知らぬ人々のために……。



種田山頭火はつぎのように詠んでいます。(注2)

「いつ死ぬる木の実は播いておく」。



【注】

(1) ヘレン・エクスレイ(編)・中村妙子(訳) 『希望のことば』 偕成社 1999年 ページの記載無し。
(2) 種田山頭火 『草木塔』 春陽堂書店 昭和57年 (p.195)。


【付記】

ルターの言葉については、さまざまな訳があるので、参考資料としてヘレン・エクスレイ(編)・中村妙子(訳) 『希望のことば』の原書(Helen Exley, Word on Hope, EXLEY, 1997. ISBN 1-85015-919-X )から引用・紹介しておきます。

Even if I knew that tomorrow the world would go to pieces, I would still plant my apple tree. (MARTIN LUTHER).


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063: 偶然は準備のない者に微笑まない

これは狂犬病など、ワクチンの発見で有名なルイ・パスツール(1822~1895)の言葉ですが、出典(引用・参考資料)には次のような説明があります。

「パスツールがはじめてワクチン治療を行ったのは1885年のことであった。狂犬に噛まれた少年が彼のところへ担ぎこまれたのである。すでに狂犬病の原因がウイルスであることを掴んでいたパスツールは、少年にワクチン接種を行い、回復させた。人びとはこれを奇蹟と呼びパスツールを讃えたが、彼にとっては、入念な準備を行っていたために得られた当然の結果だったのであろう。この成果によって、パスツールは狂犬病治療のための特別な研究所を任されるようになる。これが後のパスツール研究所だ」。(p.171)

私は自分自身の体験から、「不断の努力が幸運を呼び寄せる確率を高める」という意味に解釈しています。


【引用・参考資料】

金森誠也(監修) 『世界の名言100選』 PHP研究所 2010年。



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062: いつまで くよくよしていては だめ

明治44年生まれの柴田トヨさんが創った「自分に」という詩の一節です。

-自分に-

ぽたぽたと 蛇口から落ちる涙は 止まらない

どんなに辛く 悲しいことがあっても いつまで くよくよしていては だめ

思いきり 蛇口をひねって 一気に涙を流してしまうの 

さあ 新しいカップでコーヒーをのみましょう


【引用・参考資料】

柴田トヨ 『くじけないで』 飛鳥新社 2010年 (pp.32-33).



◇柴田トヨさんの略歴◇

1911年(明治44年)、栃木市に生まれる。

裕福な米穀商の一人娘だったが10代の時に家が傾き、料理屋などへ奉公にでる。

33歳の時に調理師の柴田曳吉(しばた・えいきち)と結婚、翌年男児を授かる。

曳吉とは1992年(平成4年)に死別。以来、宇都宮市内で一人暮らし。

作詩は「90歳を過ぎてから、倅に勧められて始めた」という。産経新聞の「朝の詩」に入選し、作詩は生き甲斐となっていった。

2013年、101歳で永眠。



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061: 人生二度なし

これは教育者であった森信三の言葉です。彼は次のように言っています。

「そもそもこの世のことというものは、たいていのことは多少の例外があるものですが、この『人生二度なし』という真理のみは、古来ただ一つの例外すらないのです。しかしながら、この明白な事実に対して、諸君たちは、果たしてどの程度に感じているでしょうか。すなわち自分のこの命が、今後50年くらいたてば、永久に消え去って、再び取り返し得ないのです」。寺田一清 『森信三・魂の言葉』 (p.10).



【付記】

(1)
作家・山本有三は次のように言っています。「たったひとりしかない自分を、たった一度しかない一生を、ほんとうにかゞやかし出さなかったら、人間、うまれてきたかいがないじゃないか」。山本有三 『新版 路傍の石』 (p.115).

(2)
実業家・土光敏夫は次のように言っています。「人間は宇宙の原理で生まれてくるわけだから、生まれてきた以上、各自がこの自分の一生をどう生きるかを真剣に考えるべきだろう。このことだけはいっておきたい。自分の一生だもの、二回ないんだからね」。土光敏夫 新装版 『土光敏夫 信念の言葉』 (p.17).



【私からの提案】

人生目標を持とう。

ライフプランを立てよう。

一日一日を大切にしよう。



【引用・参考資料】

寺田一清 『森信三・魂の言葉』 PHP研究所 2007年/初版:2005年。 
山本有三 『新版 路傍の石』 新潮社 平成元年/初版:昭和55年。
土光敏夫 新装版 『土光敏夫 信念の言葉』 PHP研究所 2009年。




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060: イチロー_語録

イチロー選手が語った、さまざまな言葉の中から、本サイトに相応しい言葉を選んで紹介します。



ハイレベルのスピードでプレーするために、僕は絶えず体と心の準備をしています。自分にとって一番大切なことは、試合前に完璧な準備をするこです。(pp.72-73).



同じ苦しむなら、考えて苦しまないといけない。何も考えないで、ただ苦しんでいても、何も生まれない。(pp.140-141).



ここまでヒットを重ねるには、それより遙かに多い数の凡打を重ねなくてはいけない。やっぱり思うことは2000という表に出る数字じゃなくて、それ以上に遙かに多い数の悔しさを味わってきたことのほうが僕にとっては重い気がします。(pp.182-183).



僕を天才と言う人がいますが、僕自身はそうは思いません。毎日、血の滲むような練習を繰り返してきたから、いまの僕があると思っています。僕は天才ではありません。(pp.200-201).



【引用・参考資料】

児玉光雄 『この一言が人生を変える イチロー思考』 三笠書房 2009年。




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059: 天は自ら助くる者を助く

これはサミュエル・スマイルズの著、『自助論』にある言葉です。文中では次のように説明されています。

「この格言は、幾多の試練を経て現代にまで語り継がれてきた。(中略)。自分で自分を助けようとする精神こそ、その人間をいつまでも励まし元気づける」。『自助論』、p.10。

サミュエル・スマイルズ(Samuel Smiles) は1812年、スコットランドのハディントンで製紙工の家に生まれました。11人兄弟の長男。エジンバラ大学で医学を学び医師となりましたが、政治にも関心を持ちさまざまな活動に取り組みました。しかし、やがて政治改革に幻滅し、個人の成長を提唱するようになったのです。『自助論』は彼の代表作で何カ国語にも訳されています。『世界の自己啓発50の名著・ エッセンスを読む』、p.174。



【引用・参考資料】

(1)
サミュエル・スマイルズ(著)・竹内均(訳) 『自助論』 三笠書房 1999年/初版:1988年。

(2)
T.バトラー=ボードン(著)/野田恭子・森村里美(訳) 『世界の自己啓発50の名著 エッセンスを読む』 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2005年。



【付記】

この格言の出典については、いろいろ調べてみたのですが確定的な情報は得られませんでした。『自助論』の中に、「この格言は、幾多の試練を経て現代にまで語り継がれてきた」と書かれているように、出典は特定されていないようです。




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058: 意志のある所には道がある

私は、「道がある」という箇所が好きです。「意志があれば目標は達成できる」というのではなく、「意志があれば、何かしら、方法はある」という意味だからです。「道がある」という言葉に、私は次のような意味を思い浮かべます。


当初の計画どおりいかなくても、何かしらの代替案があるはずだ。すぐに諦めたりせず、懸命に探してみよう。


当初の目標を達成するための代替案が見つからなかったら、目標の修正を検討してみよう。ベストが無理ならベターを選択しよう。諦めるよりはズッと良い。



【付記】

この言葉の出所は確認できませんでしたが、英語圏の諺が元になっているようです。

Where there is a will, there is a way.

ご存じのように、[way]という言葉には「方法」という意味もあります。ですので、「意志さえあれば何らかの方法を見つけだすことができる。簡単に諦めるな」と解釈することも可能だと思います。私はそのように解釈し、「私の杖ことば」にしています。



【引用・参考資料】

尚学図書(編) 『故事ことわざの辞典』 小学館 (昭和61年) p. 239.






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057: 星野仙一_語録

星野仙一氏の言葉を紹介します。


人間、一度は燃えにゃ、あかん!


悔しさをバネにする。努力、努力……。頑張る、頑張る……。積み重ねることが大事なんだ。そんな前向きな気持ちこそが、いいきっかけにつながっていく。


昨日より今日、今日より明日、常に目標を立てて、それにチャレンジしていく。


夢というのは一文字で書けば簡単なことだけど、夢の中には忍耐も、努力も、いろんな要素が入っている。人生の夢は、寝ているときに見る夢じゃないんだから。


自分らしい人生を、とことん歩いて行こう。


大事な話は、一対一でじっくり話す。そうすれば、たいていは理解してくれる。


まずハートありき。そして、父親なら父親として、その職場の長なら長として、大事なのは、どれだけ覚悟を持って生きているかなのだ。


人生の質は心の持ち方ひとつで、変わるものだ。


「怒る」ということは、その場の興奮のはけ口ではいけない。次にミスを繰り返さないための薬とならなければ、意味がない。


やらなければ、何も残らない。そこが大切なのだ。やって失敗しても、そこには何かが残る。それを拾って帰るのだ。人間が成長するとは、そういうことなんだ。


自ら決断すれば、仮に間違ったとしても、いくらでもやり直しがきく、少なくとも「チャレンジした」という意味では、何もしないより、はるかに得るものがある。


人生を終えるとき、「ああ、夢にチャレンジしてよかったな」と思えればいい。人生の9割以上が、そのプロセスであるのだから。



【引用・参考資料】

星野仙一(著) 『やるだけやったら、それでいい。』 PHP 2007年。



【付記】

星野仙一氏:

岡山県生まれ。倉敷商業高、明大を経て1968年のドラフト会議で1位指名され、中日に入団。エースとして活躍し、闘志を前面に出す投球で「燃える男」と呼ばれた。

引退後は中日・阪神・楽天の3球団で監督を務め、戦後生まれでは初の1000勝監督となった。

2014年に監督を退き、楽天の球団副会長を務めていたが、2018年1月4日に亡くなった。70歳だった。2017年に野球殿堂入りしている。

日経新聞電子版(2018/01/06 )


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056: 君は本気で生きているか?

「君は本気で生きているか?」。これは、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの言葉です。短い言葉ですが、心に響く言葉だと思います。



【付記】

大切な目標の実現に向かって、精一杯の努力をすること」、それが「本気で生きる」ということではないでしょうか。私は、そのように理解しています。



【引用・参考資料】

「座右の銘」研究会(編) 『名言』 里文出版 平成23年 p.32.



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055: アンドリュー・カーネギー_私は特別な人間ではない。しいて言えば……

アンドリュー・カーネギー(Andrew Carnegie)はアメリカの実業家。カーネギー鉄鋼会社を創業し”鉄鋼王”と言われた人です。教育や文化の普及にも尽力しました。以下は彼の言葉です。

「私は特別な人間ではない。しいて言えば、ふつうの人より少し努力しただけだ」。



【引用・参考資料】

「座右の銘」研究会(編) 『名言』 里文出版 平成23年 p.198.



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054: ジョン・F・ケネディ_行動には危険と犠牲がつきもの、しかし……

ジョン・F・ケネディ(John F Kennedy)は次のように言っています。

「なにかの行動を起こそうと企てれば、必ずそこには危険と犠牲がついてまわる。しかし、長い目で見て、なにもしないことに安住してしまう危険と犠牲に比べたら、それはごく小さいものだと言えるだろう」。



【引用・参考資料】

野末陳平・J・B・シンプソン・隈部まち子・金田一春彦 『生き方上手の知恵』 講談社 1990年 pp.47-48.



【付記】

ケネディは「熟慮のうえ、行動を起こせ」と言っているのであり、「思慮無き行動」を勧めているとは思えません。「熟慮敢行」を言いたいのだと思います。

私は、「シミュレーション」という言葉をよく使います。シミュレーション(simulation)とは模擬実験のことです。このサイトでは「実際の取り組みの前に(すなわち意思決定の段階で)、実行のプロセスを想定しながら、起こりそうな問題をあらかじめ予想し、その対策を考えておくこと」、という意味で使用しています。意思決定におけるとても大切な作業です。



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053: 努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る

この言葉は作家・井上靖の言葉です。


私は以下のように解釈しています……。

努力する人は希望を語り、夢を語り、目標に向かって努力をする。一歩ずつでも前に進もうとする。

怠ける人はできない理由を探す。そして、自分の怠け心を合理化する。



【引用・参考資料】

「座右の銘」研究会 『名言』 里文出版 平成23年 p.256.



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052: ニーバーの祈り_変えることのできるもの……、変えることのできないもの……




神よ、
変えることのできるのもについて、
それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。

変えることのできないものについては、
それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。

そして、
変えることのできるものと、変えることのできないものとを、
識別する知恵を与えたまえ。


(Reinhold Niebuhr_大木英夫訳)






【引用・参考資料】

大木英夫(著) 『終末論的考察』 中央公論社 昭和45年 p.23.



【付記】

この祈りの原文および消息は 『終末論的考察』 pp.24-26 に記載されています。


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051: 私にも才能はある。それは「努力ができる」という才能である

私は、大学を卒業してすぐに信用組合に就職し、5年ほど経った頃に中小企業診断士の資格取得に挑戦しました。1回目は不合格でしたが勉強を続け2回目に合格しました。この言葉は、その時に創った言葉です。以来、自分を励ます言葉として大切にしてきました。

自慢する気はありませんが、大学院に合格したのは37歳、大学の教員になったのは42歳の時です。さらに、博士の学位を取得するにあたっては8年間にわたる調査研究を続けました。道元禅師は『弁道話』において、「証にきはなし」(*)と記していますが、63歳のころから本格的に取り組み始めた仏道修行は死ぬまで続けるつもりです。

*「悟りに際限(終わり)はなし」の意。

ところで、貴方も自分の「強み」を探してみては如何でしょう。そして、それを「才能」と自己解釈するのです。辞書的な解釈ではなく自分なりの解釈として「強み」を「才能」と置き換えるわけです。もう一つのポイントは、人との比較ではなく、自分としての強みを見つけることです。そうすると、「私にも才能がある。それは○○である」という自分専用の杖ことばを創ることができます。


【付記】

努力には工夫も必要です。工夫には二つのポイントがあります。一つ目は努力の方向(目的・目標)を決めること、二つ目は努力の方法を決めることです。

「努力の目的と目標」は突き詰めて考えることが必要です。念のために申し上げますが、英会話を学ぶというのは目的でない場合があります。社費による海外留学のための英会話であるならば、海外留学が目的です。英会話は目標ということになります。将来の経営幹部を目指すための海外留学であるならば、海外留学は目的ではなく目標になります。そして、目的は経営幹部になることです。何が目的か、なにが目標かということについては突き詰めて考える必要があります。

「努力の方法」については5W1Hを織り込んだ実行計画を作ることをお勧めします。そうしないと目標の実現は覚束ないものになってしまうでしょう。気がついたら1年が経っていた、というのでは努力とは言えません。実行計画については本サイトにフォームが掲載されています。必要に応じて参照してください。

自己啓発百科>自己啓発に役立つシート集>014:汎用実行計画表_目標設定シート [014: 汎用実行計画表]へ


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050: そのうち、そのうち、べんかいしながら日がくれる

これは、相田みつをさんの言葉です。相田さんは「そのうち」と題する詩も遺しておられます。


そのうち

そのうち お金がたまったら

そのうち 家でも建てたら

そのうち 子供から手が放れたら

そのうち 仕事が落ちついたら

そのうち 時間のゆとりができたら



そのうち………

そのうち………

そのうち……… と、

できない理由を

くりかえしているうちに

結局は何もやらなかった

空しい人生の幕がおりて

頭の上に 淋しい墓標が立つ



そのうちそのうち

日が暮れる

いまきたこの道

かえれない






【引用・参考資料】

相田みつを 『一生感動一生青春』(相田みつを作品集・第2巻) 文化出版局 1997年/初版:1993年、pp.64-65。


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049: 私にはこれといった能力がないので人並み以上に努力することを心掛けている

これは私が金融機関に勤めていた時、ある上司から聞いた言葉です。その人は高卒で入職し、文字通り真面目に努力を重ねている人でした。陰ひなた無く仕事に取り組む姿勢は、支店の全員が認めるところであり、顧客からも信頼されていました。ですので、昇進した時にも支店の全員が心からの祝福をおくりました。

その上司はサラッと言ったのですが、私にとっては心に残る一言となっています。



【付記】

「努力」については「方向」と「方法」の確認が必要です。適切な方向に向かって、適切な方法を採用しないと、努力は空しいものになってしまうでしょう。とくに、努力の方向(何に向かって努力するのか)、それを間違わないようにしてください。


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048: 蒔かぬ種は生えぬ

ご存じの方も多いと思いますが、『毛吹草』に載っている昔からの諺です。私の父もよく言っておりましたが、自分自身の体験から、「なるほど」と納得したのは40代になってからのことでした。以下は、この諺についての現在の思いです。


自宅の庭に風が種を運んできて、蒔かないのに花が咲き、実がなるかもしれません。しかしそれは不確かなことです。確率的にもそうとう低いでしょう。ですので、私はこの考え方は採用しないで生きてきました。これからもそうするつもりです。


種を蒔いても生えぬ時があります。ですので、種を蒔くか蒔かないかは熟慮を重ねたうえで決めなければなりません。どんな種を蒔くか、どこに蒔くか、いつ蒔くか。生育を阻害する要因についても、あらかじめ想定し対策を考えておく必要があります。そのうえで、種を蒔き、大事に育てていきます。


花が咲き実を結ぶ時期はさまざまです。私が蒔いた種の中には、8年後に実を結んだものもあります。熟慮を重ねたうえで種を蒔き、8年間にわたって大事に育て続けた結果でした。


良き種を蒔く。良き種を蒔けば良き花が咲き、良き実がなるでしょう。そうならない時もありますが、悪しき種を蒔くよりは可能性が高まります。これからも、できるかぎり良き種を蒔き続けようと思っています。




【引用・参考資料】

(1)新村出(校閲)・竹内若(校訂) 『毛吹草』 岩波書店 (1988年/初版:1943年) p.106.

(2)尚学図書(編) 『故事ことわざの辞典』 小学館 (昭和61年) p.1097.

(3)
yaruki_hyousi.jpg 釼地邦秀 『人生目標を見つけて自分のやる気を高めよう』(Kindle版) 自己啓発支援センター (2016年). ▶[内容紹介]へ

(4)
hyoushi_jpeg.jpg 釼地邦秀 『自己啓発の事例と自己啓発の進め方』(Kindle版) 自己啓発支援センター (2016年). ▶[内容紹介]へ

(5)
IMG_0118.JPG 釼地邦秀 『ライフプランから始める本気の自己啓発』 三恵社 (2013年). ▶[内容紹介]へ



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047: 運は努力が連れてくる

この言葉は日本相撲協会の理事長であった武蔵川晃偉(むさしがわ あきひで)さんの言葉です。厳密には、日経新聞のコラム「人間発見」のタイトルですが、私は武蔵川晃偉さんの言葉として「杖ことば」にしています。

現役時代、武蔵川晃偉さんは第57代横綱・三重ノ海として活躍していました。体験に裏打ちされた言葉には説得力があります。



【付記】

現在、武蔵川部屋訓としては次のように掲げられています。「我慢して努力すれば、人間きっと成功できる」。これは、第67代横綱・武蔵丸であった現在の年寄り、武蔵川光偉(むさしがわ みつひで)さんの言葉です。



【引用・参考資料】

(1)日本経済新聞(2009年1月16日)。
(2)武蔵川部屋HP [http://musashigawa.com/] (2016/10/28).


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046: 学ぶことの少ない人は...

「学ぶことの少ない人は、牛のように老いる。かれの肉は増えるが、かれの知慧は増えない」。「ブッダの真理のことば」 第152節。



【引用・参考資料】

中村元(訳) 『ブッダの真理のことば・感興のことば』 岩波書店 (1999年/初版:1978年)。



【付記】 

紹介した文言は「ブッダの真理のことば」からのものです。「ブッダの真理のことば」はパーリ語で書かれた仏典『ダンマパダ(Dhammapada)』の現代語訳、漢訳の『法句経』に相当します。


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045: 私には為すべきことがある

「私には為すべきことがある。つまらないことに腹をたてている閑は無い。愚痴をこぼしているような閑も無い。気分転換も良いけれど、気分転換ばかりでは本末転倒。人生は一度切り、光陰は矢の如し。今日という一日を大切にしよう」。私の自戒の言葉です。



【付記】

為すべきことが見つかっていない人は人生目標や自己啓発目標を見つけてください。自己啓発のための小さな目標から始めても良いと思います。ただし、最後までやり切って目標を達成することが大切です。小さな成功体験を積み重ねることで、だんだんと自分に自信がついてくるからです。

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044: ベストが無理ならベターでいく。諦めるよりはずっと良い

松下幸之助は次のように言っています。

「人はしばしば最高・最大・最善といった”最”のつく理想を求めるが、現実にはそれが許されない場合がしばしばある。そこで次善の策が大事になるのだ。次善は最善ではない。しかし次善だからとて軽んじてはいけない。次善は最善に達する一つの大切な道程なのである」(要旨)。

私は、「ベストが無理ならベターでいく。諦めるよりはずっと良い」と表現しています。


【引用・参考資料】

松下幸之助(2006/初版:1978) 『続・道をひらく』 pp.98-99.



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043: ぶるな、着せるな、忘れるな

私は30代の頃から「ぶるな、着せるな、忘れるな」を杖ことばにしてきました。勿体振るな、恩に着せるな、恩を忘れるな、という意味です。歳を重ねるにつれ、少しは身についてきたのではないかと思っています。これからも精進を続けてまいります。


【補記】

「受けて忘れず、施して語らず」という言葉もあります。

大相撲の親方で審判も務めている境川豪章(さかいがわ・ひであき)さんが「大事にしている」という言葉です。

親方が小さい頃におじい様から「人様の世話になったら一生忘れるな。その代わり、人に何かしたことはその場で忘れろ」と教えられたそうです。そして年月が経ち親方になりました。後日、部屋の吉の谷さんが亡くなった時に仏壇に手を合わせ、お寺のマッチ箱を見たら「受けて忘れず、施して語らず」と書いてあったのです。「これはじいちゃんに子供の頃に言われたこととまるっきり同じだと不思議な気持ちになりました」と語っています。日本経済新聞(2014年12月12日)。

なお、『正法眼蔵』の「三時業」には次のような記述があります。「恩を受けては、それに報いんことをこころざさねばならない。他に恩をほどこしては、報いをもとめてはならない」。(p.292)。



【引用・参考資料】

(1)日本経済新聞(2014年12月12日).
(2)増谷文雄(全訳注) 『正法眼蔵』(七) 講談社 (2005年).




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042: 人生、やらずに後悔するなんて、それほどもったいないことはない

この言葉は「日本プロゴルフ界のドン」と言われていた杉浦輝雄の言葉です。

実家は小作農家、二間きりの借家に家族が6人、家には井戸も無く、もらい水という環境でした。小学校5年生の時からキャディのアルバイトを始めたのが切っ掛けでゴルフへの関心を深めていったそうです。

その彼が18歳の時、洗濯係として勤務していた茨木カントリーに「プロ養成制度」ができました。プロを目指していた彼にとっては一つのチャンスが巡ってきたわけです。

内気な性格だった彼ですが、「人生、やらずに(あとで)後悔するなんて、それほどもったいないことはない。心に思っているだけでは何も始まらない」と自分を励まし、養成制度への申し入れをしました。そして、粘り強く申し入れを繰り返したすえ、やっと養成生になることができたのです。これがプロゴルフ界に向かう杉浦の第一歩でした。



【引用・参考資料】

(1)杉原輝雄 (2011年) 『杉原輝雄 魂の言葉』 日本文芸社  pp.16-19.

(2)
yaruki_hyousi.jpg 釼地邦秀 (2016年) 『人生目標を見つけて自分のやる気を高めよう』(Kindle版) 自己啓発支援センター. ▶[内容紹介]へ

(3)
IMG_0118.JPG 釼地邦秀 (2013年) 『ライフプランから始める本気の自己啓発』 三恵社. ▶[内容紹介]へ



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041: しっかりと大地を踏まえ、遠くを目指す

この言葉は30代から抱き続けている「私の杖ことば」ですが内容的にはいくつかの意味合いがあります。

◇遠くの目標を実現するために、今現在の工夫と努力を怠らないようにする。

◇現実から目をそらさず、なおかつ理想を求めて歩んでいく。

◇現実論にも理想論にも偏らず、両者の統合を図る。

いくつになっても満点はとれませんが、これからも努力を重ねていくつもりです。


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040: この道より 我を生かす道なし この道を歩く

武者小路実篤の言葉です。短い言葉ですが、とても味わい深い言葉だと思います。その人の置かれた状況によって、いろいろな受け取り方があるように思うのです。

たとえば、「それどころではない、我が道は食うために歩く道である」と感ずる人がいるかもしれません。「自分もいつか、このような言葉を発してみたい」と感ずる人もいるでしょう。さらには、「然り、同感!」と感ずる人もいるはずです。

あなたは、どのように受け取りますか? 



【引用・参考資料】

(1)武者小路実篤 (平成11年) 『武者小路実篤詩集』 角川書店  p.122。

(2)
yaruki_hyousi.jpg 釼地邦秀 (2026年) 『人生目標を見つけて自分のやる気を高めよう』 自己啓発支援センター。▶[内容紹介]へ

(3)
IMG_0118.JPG 釼地邦秀 (2013年) 『ライフプランから始める本気の自己啓発』 三恵社。▶[内容紹介]へ


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039: The world needs dreamers, and the world needs doers. But above all, the world needs dreamers who do.

Sarah Ban Breathnach の言葉です。私は「目標・計画・実行」とか「実行無ければ結果無し」などと表現していますが、Breathnack の洗練された表現には脱帽です。



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038: 継続は力なり

「古くさい」とか「ダサい」という声が聞こえてきそうですが、素直な気持ちで考えてみて下さい。物事を成すには「継続」が大切だということを再認識できると思います。私自身も「杖ことば」として大切にしています。

ただし2つほど補足があります。1つ目は「方向・目標」についてですが、「方向・目標」が不適切だと「継続」が「後悔」の源になってしまう危険性があります。良く考えた、自分の納得した「方向・目標」の実現に向かって努力を継続させることが肝要です

2つ目は「自己動機づけ」です。継続するには自分で自分を「やる気」にさせることが欠かせません。たとえば、良く考えた、自分の納得した「方向・目標」を設定し、目標が実現した時のことを思い浮かべるようにします。その他にも自己動機づけの方法はいろいろあります。関心のある方は本サイトの[三日坊主の対策]や[自己啓発百科>やる気のスタートボタン]などを参照して下さい。



【付記】

標題の言葉「継続は力なり」は住岡夜晃の作とされています。住岡夜晃 『賛嘆の詩(上巻)』 (樹心社) p.60 参照 。

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037: 森羅万象、すべてが師なり

少し気障な言い方かもしれませんが、自分自身の学ぶ姿勢を維持・発展させたいとの思いでこの言葉を「杖ことば」にしています。

老若男女、いろいろな人から、いろいろなことを学ぶことができます。また、ゆっくりと湧いては消えていく浮き雲をみていると無常を感じ、その直後に「今日為すべきことを熱心になせ」という言葉を思い浮かべます。

「我れ以外みな我が師也」といった言葉や「自然は偉大なる教師である」といった言葉も、(少しずつですが)より深く理解し自分の成長の糧として取り入れることが出来るようになってきました。自分自身に「学ぼう」という気持ちさえあれば、さまざまなことから学ぶことが出来るようです


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036: なすべきことをなさんと決心すべし。決心したることは必ず実行すべし

これはフランクリンが記した13の徳目、第4「決断」の言葉です。簡潔な表現になっているので文章の(表面的な)意味を理解するのに困難はありません。しかし少し思いを深めてみると、「なすべきこと」をどう決定するかが重要な課題であること、「実行」が必須の条件になっていることに気づきます。時には一人になって、じっくりと、この言葉の本質を味わってみたいものです。



【引用・参考資料】

松本慎一・西川正身(訳)(1985年/初版1957) 『フランクリン自伝』 岩波書店  p.137。


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035: 解行双修(げぎょうそうしゅう)、理論と実践

「解行双修」は仏道修行の心得を表した言葉です。「解」とは学問によって教えを理解すること、「行」は実践的な修行。それらは鳥の両翼のように、どちらも不可欠なものとされています*。私には(少しばかりですが)仏道修行の経験があります。当時は「解行双修」をモットーにして仏教大学の大学院と伝統寺院での修行に取り組んでいました。

他方、私は若い頃から「理論と実践」をモットーにしてきました。もう少し説明すると、理論と実践を行ったり来たりするのです。理論的に学んだあとはそれを実践に適用し、実践指導のあとはその体験や現場のデータを基にして理論的な研究を進めてきました。理論偏重・実践偏重にならないよう、両者の統合を心掛けてきた次第ですその結果、学生諸君からは「理論だけでなく実践的な話が入っていたので興味深く講義を聞くことができた」、セミナーに参加した管理者の皆さんからは「実践手法だけでなく理論的な説明があったので体系的な理解も出来た」といった感想を頂いてきました。

これからも「解行双修」・「理論と実践」をモットーにしていきたいと思っています。



【引用・参考資料】

*古田紹欽・他(監修) 『佛教大事典』 小学館 1988年(第1版第2刷) p.236。



【付記】

笑われそうな話ですが、車の免許を取ったときも、クロール(泳法)を学んだときも、自己啓発兼趣味として写真撮影を始めたときも、「解行双修」・「理論と実践」をモットーにして取り組んできました。いろいろな場面で活用出来るモットーだと思っております。


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034: 冷静な頭脳と暖かい心

「1885年2月24日、周囲の社会的な苦難に取り組むために冷静な頭脳をもって、しかし暖かい心情をもって (cool heads but warm hearts) 進んで力を差し出す者をより多数、ケンブリッジが世に送り出すよう微力ながら全力を尽くすことが自分の志である旨を述べて、就任講演「経済学の現状(The present position of economics)」をマーシャルは締め括った」。(web page:平成18年度春期「一橋大学附属図書館企画展示」から引用。2015/10/16)。

「冷静な頭脳」だけでなく、「暖かい心情」だけでもなく、その両方をもって社会的な苦難に取り組むことの出来る人材を育てたいとの決意を表明した言葉です。

標題の言葉「冷静な頭脳と暖かい心」は、このマーシャルの言葉から引用したものです。「冷静な頭脳」だけでなく、「暖かい心」だけでもなく、その両方を持って意志決定をし行動をする。それは容易なことではありませんが、少しでもその状態に近づけるよう心掛けています。

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033: 問題解決の場面で対策を考えるときには「与件」の確認を忘れないようにする

人はそれぞれに何らかの問題を抱えていると思いますが、標題に掲げた言葉は問題解決の場面で対策を考えるときに注意して頂きたいことの1つです。「釈迦に説法」となるかもしれませんが、少しは役に立つのではないかとも思っています。

「与件」とは、与えられた条件のことです。前提条件・制約条件と考えてもよいと思います。問題解決の当事者にとっては「どうしようもないこと」です。つまり、与件は受け入れるしかありません。したがって対策を考えるときは、「与件の下でどのような対策を取り得るか」といった方向で進めることになります。「どうしようもないことはどうしようもない。どうにかなる範囲で最善の対策を考える」と言っても良いでしょう。

我々には「与件」を考慮しないまま(すぐに)対策を考えようとする傾向があります。つまり、考えてもしようのないことを考えてしまうことがあると思うのです。対策を考えるときには、まず最初に、「何を与件とするか」、それを整理・確認してみることをお勧めします

もちろん、「与件は無い」という場合やブレインストーミング(brainstorming)のように「与件は考慮せず(まずいろいろな)対策を考えてみる」といった場合もありますが、いずれにしても与件の確認を忘れてはなりません。



【補記】

問題解決の場面で対策を考えるとき、私は次の3項目を忘れないように心掛けています。

■与件の確認_(与件の有無。有る場合にはその確認と明確化)。
■実施可能な最善策の探求_(与件が有る場合には、その与件の下で実施可能な最善策を探求する)。
■実施計画の策定_(5W1Hで確認。とくに目標項目and/or目標値はその問題の解決・未解決を判定する基準になる)。

3項目は順不同です。複数の項目を並行させながら考えることもあります。


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032: それを忘れたいのなら、それを忘れようとしてはいけない

人生においては、「忘れるしか方法が無い」ということがあります。そんな時の「ささやかなヒント」です。

「もしそれを忘れたいのなら、それを忘れようとしてはいけません。なぜならば、忘れようとすればするほど、それを意識してしまうことになるからです」。それを忘れるためには、それとは別のことを考えるようにしましょう。その方が効果的です。

もちろん、「別のことを考えれば、忘れたいことをすぐに忘れられる」ということではありません。時薬(ときぐすり)という言葉があるように、何かを忘れるには(どうしても)一定以上の時間が必要です。標題の言葉は、忘れるまでの心の負担を少し和らげ、忘れるまでの時間を少し縮める効果しかないかもしれません。ただ、少しでも役に立てば...との思いから記した次第です。



【補記】

(1)
「別のことを考える」時には、あなたにとって「出来るだけ関心の深い、重要なこと」を考えるようにして下さい。その方が効果的です。

(2)
ときどき思い出すようにする方法もあります。たとえば、「年に1回、○月○日は□□を思い出す日」と決めておくのです。その日以外は「別のこと」に集中します。

(3)
人生においては「けっして忘れてはならないこと」や「どうしても忘れることの出来ないこと」があるでしょう。それらについては心(の片隅)に抱き続けながら生きていくしかありません。辛いことであっても、悲しいことであっても...それらはその人が人生を歩んでいく際の「与件」なのです。その与件の下(もと)で(なんとか)自分の生き甲斐を見つけていくことが大切なのだと思います。


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031: 祈りと努力は2つで1つ

まったく祈ることの無い人もいるかと思いますが、何かの折りに祈る人の方が(圧倒的に)多いと思います。私もその1人で、しばしば神仏に祈ります。その時に心掛けているのが標記の言葉です。

まず、「祈るだけ」ということはほとんどありません。神仏に祈ったら、必ず自分自身でも(願いが叶うように)努力しています。他方、自分で「やるだけのことはやった」と思えた後には(願いが叶うように)祈ります。

いずれにしても私にとって「祈りと努力は2つで1つ」、セットになっています。


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030: 人間には果たすべき使命がある……

「人間には果たすべき使命がある。それは自己を完全に生かすように努力することと、隣人の為につくすことである。つまり、我らは我ら個人(だけ)の為に生きているのではなく、人類の成長の為に生きているのである」。


引用・参考資料に掲げた武者小路実篤の著書から数カ所を引用して繋ぎ合わせ、私の杖ことばにしています。言葉として理解するのはそう難しくはありませんが、実行に移すときに苦労します。少しずつ、少しでも、レベルアップ出来るように心掛けている次第です。


【引用・参考資料】

(1)武者小路実篤(1995/初版:1938) 『人生論』 岩波書店、 pp.26,78,108,113. (カッコ書き)は私の補足です。

(2)
IMG_0118.JPG 釼地邦秀(2013年) 『ライフプランから始める本気の自己啓発』 三恵社。▶[内容紹介]へ

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029: 千慮決断、不惑実行

千慮決断(せんりょけつだん)、不惑実行(ふわくじっこう)。よくよく考え、考え抜いたら迷わずに実行する、という意味で使っています。

どんな意思決定にも何らかのリスクや不確実性はあるものです。考えないのは愚かなことですが、考えてばかりでは物事は前に進みません。どこかで割り切る必要があると思うのです。


【付記】

(1)
日本海海戦で歴史的な勝利を収めた東郷平八郎元帥が、「千慮不惑」と云う言葉を残しています。それを援用しました。

(2)
1958年~1972年まで、瀬戸内海の島にあるハンセン病の国立療養所・長島愛生園の精神科に勤務していた神谷美恵子氏の言葉も紹介しておきます。「新しい道にどんな困難が伴おうとも、これ以外に自分の生きる道はないのだとわかったひとは、思い切って高いところからとびおりるような気持ちでそれをえらびとるほかはない。ティリッヒのいう『生存への勇気』をここでふるいおこしうるかどうかによって、その後の一生に天と地の差がおこる」。 神谷美恵子 (1980年) 『生きがいについて』 みすず書房 p.176. 

(3)本ページの項目#025:「意思決定7:3の原則」も参照して下さい。

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028: Can I change anything in the world without changing myself first?

Provitera, M. J. (2012)の30ページにCan you change anything in the world without changing yourself first? という文章があり、それを用いました。自戒の言葉としています。


【引用・参考資料】

Provitera, M. J. (2012). Mastering self-motivation. CreateSpace.


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027: 出来ることを考える
出来ないことは出来ません。ごく当たり前のことです。いくら考えても、いくら悩んでも、出来ないものは出来ないのです。それよりも「出来ること」を考えるようにしましょう。


【ポイント】

(1)
自分としてはどうしようもない。出来ないものは出来ない」と判断するかどうかは、よくよく考えます。たとえば、人様に助けを求めて解決出来る場合には「自分としてはどうしようもない。出来ないものは出来ない」とは考えません。「どうしようもない部分」と「何とか打つ手がありそうな部分」を見極めることが大切です。「どうしようもない部分」を極限まで少なくするのです

(2)
そのうえで「何とか打つ手がありそうな部分」に着手します。大切なのは、工夫と努力です懸命の工夫と努力は「どうしようもない部分」と判断したことを「何とか打つ手がありそうな部分」に変えてくれることもあります☆

(3)
100%どうしようもないことはそれを受け入れる(それを与件とする)しか方法はありません。あとは、その与件のもとで精一杯の工夫と努力をするだけです。諦めるのは最後の最後にしたいものです。


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026: 今の自分は過去の自分の集大成、過去を振り返り未来に繋げる




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今の自分は過去の自分の集大成、過去を振り返り未来に繋げる





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025: 意思決定7:3の原則

我々が意思決定をする場合、その意思決定に必要な情報を100%入手することはほぼ不可能です。ですから、我々は不確実性の中でしばしば意思決定に迷うことになるのです。しかしながら、そのような状況の中でも出来るだけ迷わずに出来る限り効果的な意思決定をしたいものです。そこで紹介するのが「意思決定7:3の原則」です。私が勝手に「7:3の原則」と呼んでいるのですが、とても有効な方法だと思っています。どうするかというと、7割くらいの確率で目標を達成出来そうだと判断したら、その案で決定するのです。したがって、残り3割の不確実性は(そのまま)脇に置くことになります。

ただし、この方法には若干の補足説明が必要になります。少しの間お付き合い下さい。

▶(補足説明-1)
意思決定の段階では十分なシミュレーションをするシミュレーション(simulation)とは模擬実験のことです。このサイトでは「実際の取り組みの前に(すなわち意思決定の段階で)、実行のプロセスを想定しながら、起こりそうな問題をあらかじめ予想し、その対策を考えてみること」、という意味で使用しています。意思決定におけるとても大切な作業ですシミュレーションを欠いた場合、「7:3の原則」は成り立ちません


▶(補足説明-2
十分にシミュレーションを行い「7割かた大丈夫」と判断したあとは実行に移るわけですが、この段階に入ったら「工夫と努力」が必須になります。必死に工夫と努力を重ねていると、欲しかった追加情報が思いがけず手に入ったり、まったく想定していなかった人から支援の申し出があったりして、予想していた障害が大幅に減少するのです。私自身、そんな経験を何度もしてきました。ポイントは「必死の工夫と努力」です。必死の工夫と努力が幸運を呼ぶのだと思っています

▶(補足説明-3)
「7:3」というこの比率は意思決定の重要度によって変えます。たとえば、重要な意思決定の場合には成功確率を高め「8:2」に変更したり、反対に重要度の低い意思決定の場合には「6:4」に低めたりします。現実の世界においては重要な意思決定対象に対し「5:5」以下の成功確率で取り組まざるを得ない場合もあるでしょう。その場合には「人事を尽くして天命を待つ」しかしようがありません。ただし「人事を尽くし切ること」が肝要です。そのあとであれば神仏に祈ることがあっても良いと思います。


▶(補足説明-4)
念のために、万が一失敗した時の対応策も考えておきます。



【付記】

この項目は本サイトのコーナー[自己啓発の進め方]から一部を引用しました。出所は以下のとおりです。

(1)
[自己啓発の進め方]>[ 第2章 意思決定]>「意思決定のポイント-4a」: (意思決定は不確実性の中で行われることを了解しておく)。

(2)
[自己啓発の進め方]>[ 第2章 意思決定]>「意思決定のポイント-4c」: (必ずシミュレーションをしてみる)。




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024: 先を決めておかないと今を決められない

意思決定は難しいもので、私もずいぶんと苦労しました。そんな体験を経て気づいたのがこの言葉なのです。

意思決定に際しては、先を決めておかないと迷うばかりになってしまいます。試みに、あなたが意思決定に迷った時のことを思い浮かべてみて下さい。先が決まってなかったこと、つまり自分が望む状態(目標)が明確になっていなかったことが原因になっていませんでしたか? 意思決定に逡巡する理由はいくつもありますが、ここでは「先が決まっていなかった」という原因に着目し、いくつかの例示で説明してみます。

(1)
まず「資格」を例に取り上げてみますが、資格取得を考えていてどの資格にすべきかが決められないのは、資格を取った後のことつまり”先”が決まっていないことに帰因することが少なくありません。「とりあえず何か資格を取ってから、その先を考えよう」というのではなく、「先が決まっていて、それに役立つ資格を探す」という順序にする必要があるのです。たとえば、海外勤務をしたい、経理分野の専門職に就きたい、品質管理のエキスパートになりたいということが決まっていれば、どのような資格にすべきかは(おそらく)簡単に決まるでしょう。

(2)
次は「転職」についての例示説明です。転職については決めなければならないことがいくつもあると思いますが、どんな業界・企業・職種にするかは最重要の意思決定事項です。ですので、頭の中で思いをめぐらせながらの悩みが始まるでしょう。しかし、なかなか決まらない場合が少なくありません。それは「先が決まっていないから」なのです。将来、どのような社会生活をしようと思っているのかが決まっていないから業界・企業・職種・職場を決められないのです。もう少し大上段に構えるならば、どんな生き方をしたいのか、それが決まっていないから働き方を決められないのです。生き方が決まると「企業間の転職」ではなくて「独立自営」という意思決定になるかもしれません。

(3)
最後は「自己啓発目標」についてです。このサイトでは「自己啓発とは、自分の意思により、さらに成熟した自己を目指すこと」と定義しています。ですから、先を決めていなくても、つまりライフプラン(人生目的および人生目標)が無くても自己啓発は出来ます。しかし私は、「自己啓発の出発点はライフプランにあり」と申し上げたいのです。たとえば、「どのような目標に取り組んで良いかが分からない」という代表的な阻害要因がありますが、どうしてなのでしょうか? 私には、先が決まっていない、つまり、その人のライフプラン(人生目的および人生目標)が決まっていないからだと思えるのです。先が決まっていれば、つまりライフプランが決まっていればその実現に寄与する自己啓発目標を探すのはそんなに難しいことではないでしょう。

ライフプラン(人生目的および人生目標)を決める方法は本サイトのコーナー[自己啓発の進め方]の[プロローグ]と、第2章[意思決定]および第3章[ライフプラン]を参照して下さい。


【付記】

先を決めないでも意思決定は出来ます。しかし、その意思決定は「闇夜に鉄砲」ということになるでしょう。




【拙著紹介】

釼地邦秀 『人生目標を見つけて自分のやる気を高めよう』(Kindle 版) 自己啓発支援センター (2016年)。
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釼地邦秀 『ライフプランから始める本気の自己啓発』 三恵社 (2013年)。
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023: 一歩ずつ前に、一歩だけでも前に

この言葉は私が創ったのですが、古(いにしえ)の格言には「千里の道も一歩から」という諺があります。『老子』の第64章にある「千里の行(こう)も、足下(そっか)より始まる」が元になっているようです。小川環樹(2005) 『老子』 中央公論社 p.123. 

また、「象一匹を食べるにはどうすればいいか?」→「ひと口ずつ食べる!」といった問答もあります。ブライアン・トレーシー(著)・門田美鈴(訳)(2002) 『カエルを食べてしまえ!』 ダイヤモンド社 p.22. 

私は大学の教員になりたいと思ってから実際に大学の教員になるまでに(20歳から42歳まで)22年かかりました。学位論文を完成させるためにも長い年月を費やしました。今振り返ると、まさに「一歩ずつ前に、一歩だけでも前に」の繰り返しでした。



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022: 一歩先を考える

これは私が経営コンサルタントの修業時代に身につけた基本姿勢を表した言葉です。この基本姿勢はいろいろな場面で使えますが、以下には2,3の例示をしておきます。

(1)
大事なことを発言する時。私生活においても、仕事の場面でも、なにか大事なことを発言する時には一歩先を考えてから発言します。つまり、発言の前に発言の結果を見越してから発言するのです。(二人の対話であれば)相手の人はどう思うか、(会議の場であれば)利害関係者はどのように反応するか、それらを事前に考え必要な修正をしてから発言します。クレーム処理の場合には「こういう説明をしたら、相手方はどう反応するか」と事前に考えてみます。訓練を続けると、より広く、より深く考えられるようになります。

(2)
計画を立てる時。私的な計画、仕事上の計画、どちらにも有効です。一応の計画を立てたら、頭の中でその計画プロセスを追ってみるのです。「シミュレーションをしてみる」と言ってもよいでしょう。そうすると、いろいろな不備や起こりそうな問題点を発見できます。一歩先を考える(シミュレーションをしてみる)というのは実行前の作業ですから、不備は事前に修正することが出来ますし、問題点は事前に対策を考えておくことが可能になります。シミュレーションについては[自己啓発の進め方>第2章・意思決定>意思決定のポイント-4c]を参照して下さい。

(3)
自分の人生を考える時。「このまま行ったら、どうなるか」と考えます。1年先の自分、3年先の自分、5年先の自分、というように考えてみて下さい。「まずい!」となったら、望ましい将来像を描きそれを目標にして取り組みを開始しましょう。「目標・計画・実行」です。出来るだけ長期的に考えましょう。可能であれば、「どんな一生を送りたいのか」、と考えてみて下さい。ライフプランについては[自己啓発の進め方>第3章・ライフプラン]を参照して下さい。




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021: 一つずつ片付けよう!

これは仕事が重なった時、自分自身に言い聞かせている言葉です。あれもやらなければならない、これもやらなければならない、といった時に使っています。経営コンサルタントの仕事をしながら身につけた経験則ですが、少し補足がありますので、お付き合い下さい。

(1)
仕事をする時の基本原則は事前に(可能な限り)山谷を平準化しておくことです。

(2)
それでも山が出来てしまいます。その時には、やらなければいけないことを総て書き出します。そのうえで、優先順位を決めます。書き出すことがポントです。そうしないと、頭の中の整理がつきません。

(3)
同時処理出来るものは同時処理で構いません。たとえば、人に頼めるものは頼んでしまいます。似たような仕事は、それらを一括りにし「一件」として取り組みます。


(4)
あとは、一つずつ片付けていくのです。その場合、他のことは考えないようにします。まさに、一つずつ、一つずつ、処理していくのです。初めのうちは他のことが気になるかもしれませんが自己訓練していく内に出来るようになります。

(5)
このようにすると、思った以上に処理が進みます。さらに、混乱状態で発生しがちな「ぽかミス」を防ぐことも出来ます。どうぞ参考になさって下さい。




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020: 明日ありと思う心の仇桜 夜半(やは)に嵐の吹かぬものかは

親鸞聖人が詠まれた、と伝わる和歌です。親鸞聖人(幼名・松若麿)は9歳になったある日、師僧である慈円に得度を願い出ました。しかし諸般の事情から時が経ってしまい、日が暮れかかってきました。そこで、その場に居た者が「明日の朝になさったら如何でしょう」と進言した時に松若麿の詠んだのがこの歌であった、と伝わっています。親鸞聖人(松若麿)は自分の命を桜の花に喩え「明日、自分の命があるかどうかは分からない。だからこそ今を精一杯大切にして生きていきたい」との思いを込めたのでしょう。得度はその日のうちに執り行われました。


【引用・参考資料】

(1)渡部昇一(平成18年/初版:平成17年) 『人生を創る言葉』 pp. 66-69.
(2)ウィキペディア 「親鸞」の項 (2015/02/20).



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019: 五蘊皆空(ごうんかいくう)桜花たるべし

五蘊皆空とは般若心経にある言葉で、「身も心もすべて空である」という意味です。私は、この言葉に「桜花たるべし」と繋げて「杖ことば」にしています。「身心はすべて空なのだから、桜の花のように精一杯生きよう!」という意味で使っています。この言葉は手帳にも書き込んであるので、折に触れて手帳を開き黙読します。そうすると元気が湧いてきます。



【拙著紹介】

IMG_0118.JPG 釼地邦秀 『ライフプランから始める本気の自己啓発』 三恵社 (2013年)。▶[内容紹介]へ



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018: チャンスは練って待て

この言葉は帝国ホテルの専務取締役・総料理長、料理顧問を歴任した村上信夫さんの言葉です。村上さんは次のように語っています。「私の座右の銘は『果報は寝て待て』をもじって『チャンスは練って待て』。コック人生は幸運の連続だった。人にも恵まれた。しかし、それは準備し、努力した結果でもある。新館料理長になって数年後から38年間、帰宅してから1日1時間、料理の勉強を欠かさない。80歳の今も練って待つ夢があるのは幸せだと思う」。


【付記】

(1)下線は私が引いたものです。
(2)村上さんは2005年8月2日に千葉県松戸市小金原の自宅にて心不全で亡くなりました。享年84でした。(ウィキペディア:2015/06/01)。


【引用・参考資料】

(1)村上信夫(2006/初版:2004) 『帝国ホテル 厨房物語』 p. 227.

(2)
hyoushi_jpeg.jpg 釼地邦秀 『自己啓発の事例と自己啓発の進め方』(Kindle版) 2016年.▶[内容紹介]へ

(3)
IMG_0118.JPG 釼地邦秀 『ライフプランから始める本気の自己啓発』 三恵社 2013年. ▶[内容紹介]へ







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017: 過去に学び、未来を見据え、今を生きる

「過去に学ぶ」。自分が歩んできた過去を振り返り、生きていくための教訓を抽出します。失敗したこと・成功したこと、辛かったこと・楽しかったこと、過去のさまざまな経験から将来への教訓を得ることが出来ます。

「未来を見据え」とは、目的・目標を持って生きよう、ということです。何時までに、何を、何処まで、どうやるか、それらも決めておきましょう。

「今を生きる」。今日一日を精一杯生きましょう。目標と計画、そして実行です。時々は休息も取りましょう☆



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016: 次善は最善ではない。しかし次善だからとて軽んじてはいけない

松下幸之助の言葉です。

人はしばしば最高・最大・最善といった”最”のつく理想を求めます。しかし、現実にはそれが許されない場合がしばしばあります。そこで次善の策が大事になります。松下氏は次善は最善ではない。しかし次善だからとて軽んじてはいけない。次善は最善に達する一つの大切な道程なのである」と記しています。

私は、「ベストが無ければ、ベターでいく。諦めるよりはずっと良い」と表現しています。


【引用・参考資料】

松下幸之助(2006/初版:1978) 『続・道をひらく』 pp.98-99.





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015: 受けて忘れず、施して語らず

大相撲の親方で審判も務めている境川豪章(さかいがわ・ひであき)さんが「大事にしている」という言葉です。

親方が小さい頃におじい様から「人様の世話になったら一生忘れるな。その代わり、人に何かしたことはその場で忘れろ」と教えられたそうです。そして年月が経ち親方になりました。後日、部屋の吉の谷さんが亡くなった時に仏壇に手を合わせ、お寺のマッチ箱を見たら「受けて忘れず、施して語らず」と書いてあったのです。「これはじいちゃんに子供の頃に言われたこととまるっきり同じだと不思議な気持ちになりました」と語っています。(日本経済新聞:2014/12/12)。

私は30代の頃から「ぶるな、着せるな、忘れるな」を杖ことばにしてきました。勿体振るな、恩に着せるな、恩を忘れるな、という意味です。歳を重ねるにつれ、少しは身についてきたのではないかと思っています。これからも精進を続けてまいります。



【付記】

『正法眼蔵』の「三時業」には次のような記述があります。「恩を受けては、それに報いんことをこころざさねばならない。他に恩をほどこしては、報いをもとめてはならない」。(p.292)。



【引用・参考資料】

(1)日本経済新聞(2014年12月12日).
(2)増谷文雄(全訳注) 『正法眼蔵』(七) 講談社 (2005年).





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014: 努力とは紙を重ねていくようなもの

帝国ホテルの元総料理長、今は亡き村上信夫さんの言葉です。村上さんは著名なフレンチシェフである三国清三さんの師匠でもあります。標題の言葉は、その三国さんが「温故知新」というコラムの中で紹介していた言葉です。

そして、この言葉には続きがあるのです。「努力とは紙を重ねていくようなもの。一枚一枚は薄くても、何十年もたてば厚くなる」。


【引用・参考資料】

(1)日本経済新聞(2014年6月12日).

(2)釼地邦秀 『自己啓発の事例と自己啓発の進め方』(Kindle版) 2016年.
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013: 実行無ければ結果無し

「棚から牡丹餅」という諺を知らないわけではないのですが、私は「実行無ければ結果無し!」を「杖ことば」にしています。時には、「やらなければ終わらない!」と言い換えたりしています。今一つやる気が起きない時、気のすすまない事をしなければならない時など、いろいろな場面で使えます。声に出しても良いですし、自己暗示をかけるように無言のまま数回繰り返しても良いです。機会があったら一度試してみて下さい。


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012: ほんの少しで良いからやってみよう

最近はこの言葉を(心の中で)繰り返しています。歳のせいで?集中力が続かないのです。計画していた作業量・取り組み時間をさらに分割して取り組んでいます。小さな単位だと取り組みへの抵抗が少なくなり手を付けやすくなるからです。あなたにも経験があるかもしれませんが、一度着手してしまうと、いつの間にか夢中になってしまうことも少なくありません。一口食べることで食欲が出てくるようなものです。気持ちが乗らない時には、ほんの少しでも良いからやってみましょう。「30分だけでもやってみよう」、「10ページだけでも読んでみよう」、「1回だけでもやってみよう」といった感じです。


【付記】

(1)
フランソワ・ラブレー(François Rabelais)は『ガルガンチュワ物語』の中で「食慾は喰うにつれて来(きた)る...」と書いています。フランソワ・ラブレー(作) 渡辺一夫(訳)(1988) 『ガルガンチュワ物語』 岩波書店 p.45.

(2)
慶應義塾大学保健管理センター教授の大野裕氏は「最近の脳科学の研究から、何かをしようという私たちの気持ちは、自然にわき起こってくるわけではなく、少し行動をすることがきっかけになって、生まれてくるということがわかってきた」と言っています。日本経済新聞 (2007年1月16日). 

(3)
波正太郎氏は「その日その日に、先ず机に向かうとき、なんともいえぬ苦痛が襲いかってくる。それを、なだめすかし、元気をふるい起し、一行二行と原稿用紙を埋めてゆくうち、いつしか、没入することができる」と記しています。池波正太郎(1996) 『私の歳月』 講談社 p.239.





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011: 出来たことに意識を向ける

今までの”出来たこと”に意識を向けましょう。それによって、気持ちを前向きにすることが出来ます。過去に成し遂げたこと(出来たこと)を想起すれば自信が蘇り、積極的な気持ちに切り替えることが出来ます。過去の出来事すべてを対象にして、「出来たこと、成し遂げたこと」を想起します。小さな達成や成功でも良いのです。立ち直りの切っ掛けを掴むのです。私はしょっちゅうやっていますが、いつも元気が出てきます☆





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010: 目標・計画、そして実行! 実行無ければ結果無し

「目標を持つこと」の重要性についてはほとんどの人が認めると思います。しかし、それだけでは不十分です。なぜならば、「いつまでに達成するのか」、「どのようにして取り組むのか」が決まっていないからです。たとえば、「○○の資格を取ろう」という目標だけでは不十分でしょう。「いつまでに取得するのか」、「どのような方法で取り組むのか」が決まっていないからです。かくして、「目標」の次には「計画」が必要になるのです。いわゆる[5W1H]*を決めるわけです。そして最後が「実行」です。「実行無ければ結果無し」です。とくに自己啓発の場合は「自分で自分を動機づける方法」を身につけておくことが大切になります。「自己啓発百科>三日坊主の対策...自己動機づけの方法」も参照して下さい。▶[自己動機づけの方法]へ



*【付記】

ビジネスの世界では、よく「5W1H」を活用しますが、以下においては「自己啓発」の観点から「5W1H」の説明をしておきます。

◎ 1つめは「What」です:
「何を目標にするのか」、「目標値をどの位に設定するのか」を明らかにします。目標項目をどのように決定するか、目標値をどのレベルに設定するかは自己動機づけの観点からも大変に重要な作業です。When(いつまでに)、How(いかにして)と並行して検討することも少なくありません。

◎ 2つめは「When」です:
何時までに目標を達成するか、その期間を決める、期限を設定する作業です。仕事で良く使う「納期」と同じです。自己啓発への取り組み意欲を高めたかったら「期限」は必須の要件になります。われわれは「本気で取り組む自己啓発」を念頭においています。自己啓発目標は人生目標・人生目的につながっているのです。何時までに自己啓発目標を達成するか、その期間を決める、期限を設定する作業も必須の要件になります。

◎ 3つめは「Why」です:
なぜ自己啓発に取り組むのかを考える項目ですが、これは明快です。このHPでは、各自の「人生目的の実現のため」と位置づけています。ライフプランから始める自己啓発です。人生目的→人生目標→自己啓発目標→達成手段という体系の中で自己啓発を考えています。しかも「人生目的はあなた自身で決めた、あなた自身の人生目的」です。借り物の人生目的ではなく、自分自身が納得した人生目的、それに向かっての人生目標と自己啓発目標という位置づけになるわけです。

◎ 4つめは「Who」です:
自己啓発の主体は自分自身ですので、とくに説明は要らないと思います。誰の為でもない、自分の為の自己啓発なのです。その結果として、人様の役に立てれば言うこと無しです。どうか「主体的」に取り組んで下さいますように。

◎ 5つめは「Where」です:
自己啓発の「場」を考える項目です。すぐに浮かんでくるのは「自宅」、「職場」、そして外部の「研修会場」でしょう。抽象的な場を考えるならば、「通信教育」も一つの場と言えるかもしれません。「How(手段)」との関連を意識しながら、設定した自己啓発プランにもっとも相応しい場を探索し設定していくことが大切になります。

◎ 6つめは「How」です:
どのようにして目標を達成するか、その手段・方法を用意する作業です。目標項目が決まり、目標値が決まり、期限が設定されても、いかにして達成するかの手段が決まっていなければ事は成就しません。




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009: I can do it !

日本語に訳さないでこのまま発声しています。語呂の良い適切な日本語に訳せないからです。時には、心の中で唱えることもあります。実はこの言葉には思い出があります。私自身が学位論文の執筆に苦労していた頃、「学位論文の執筆に悩んでいた時に指導教授から You can do it ! と言われて元気を取り戻した」という文章に出会ったのです。当時、私はすでに大学教員になっており、孤独な研究・執筆作業を続けていました。その文章を読んで、一瞬「羨ましい...」という気持ちになりましたが、すぐに [ I can do it ! ]という言葉が浮かんできたのです。私にとっては、けっこう効き目のある言葉です。




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008: 元気だしてゆこう♪ 日本男児でゆこう♪

「元気だしてゆこう♪ 日本(にっぽん)男児でゆこう♪」。これは河島英五の持ち歌です。歌詞の順序は入れ替えてあります。この一節だけを何回か繰り返して歌うのです。そうすると元気が出ます!




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007: 「青春の詩」_青春とは人生のある期間ではなく、心の持ちかたを言う……




青春



青春とは人生のある期間ではなく、

心の持ちかたを言う。

薔薇の面差し、紅の唇、しなやかな肢体ではなく、

たくましい意志、ゆたかな想像力、炎える情熱をさす。

青春とは人生の深い泉の清新さをいう。

青春とは怯懦(きょうだ)を退ける勇気、

安易を振り捨てる冒険心を意味する。

ときには、20歳の青年よりも60歳の人に青春がある。

年を重ねただけで人は老いない。

理想を失うとき初めて老いる。

歳月は皮膚にしわを増すが、熱情を失えば心はしぼむ。

苦悩、恐怖、失望により気力は地に這い、精神は芥になる。



60歳であろうと16歳であろうと人の胸には、

驚異に魅かれる心、おさな児のような未知への探求心、

人生への興味の歓喜がある。

君にも吾にも見えざる駅逓が心にある。

人から神から美・希望・喜悦・勇気・力の

霊感を受ける限り君は若い。



霊感が絶え、精神が皮肉の雪におおわれ、

悲嘆の氷にとざされるとき、

20歳であろうと人は老いる。

頭を高く上げ希望の波をとらえるかぎり、

80歳であろうと人は青春にして已む。




【タイトル・作者・訳者

「Youth(青春)」、 Samuel Ullman(サムエル・ウルマン)作、作山宗久訳。



【引用・参考文献】
(1) 宇野収・作山宗久(S.61) 『「青春」という名の詩』 産業能率大学出版部 pp. 2-4.

(2) 釼地邦秀 『定年後の目標とライフプラン』(Kindle版) 自己啓発支援センター.
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006: ひとの生(しょう)をうるはかたく、やがて死すべきものの、いま生命(いのち)あるはありがたし。ただ今日、まさに作(な)すべきことを心になせ。天命の下(もと)で人事を尽くし、人事を尽くして天命を待つ

この言葉は手帳に張り込んであり、就寝前には必ず黙読します。そうすると明日への意欲が湧いてくるのです。文章的には朝に読んだ方が良いように思われるかもしれませんが、就寝前に読むと、今日一日を振り返ることが出来、なおかつ、明日の一日も大切にしよう! という気持ちになれるのです。幸い「作すべきこと」は、はっきりと決まっていますので、この一文を読むことにより、その日の振り返りと明日への自己動機づけを同時的に行うことが出来ます。



【付記】

(1)
「ひとの生(しょう)をうるはかたく、やがて死すべきものの、いま生命(いのち)あるはありがたし」は『法句経(ほっくきょう)』にある偈(げ)です。「偈」とは仏教の真理を詩句の形で述べたものです。【引用・参考資料】 友松圓諦(2005) 『法句経』 講談社 p.125.および、中村元(訳)(1999) 『ブッダの真理のことば感興のことば』 岩波書店 p.36.

(2)
「ただ今日、まさに作(な)すべきことを熱心になせ」は『中部経典(一夜賢者経)』にある偈(げ)です。【引用・参考資料】 増谷文雄(2005) 『仏教百話』 ちくま書房 pp.202-203.

(3)
「人事を尽くして天命を待つ」は胡寅(こいん)という人の書いた『読史管見(とくしかんけん)』にある言葉です。【引用・参考資料】 「座右の銘」研究会編(2011) 『名言』 里文出版 p.81.

(4)
私は経営学研究科の出身ですが、伝統寺院で修行をしたあと、正規の院生として1年半ほど仏教系の大学院に学びました。その結果、空観(くうがん)を是(ぜ)とするに至った次第です。そのうえで、この言葉を杖としています。



【拙著紹介】

IMG_0118.JPG 釼地邦秀 『ライフプランから始める本気の自己啓発』 三恵社 2013年。▶[内容紹介]へ




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005: 工夫と努力は幸運を呼ぶ確率を高める

「工夫」・「確率」という言葉が入っているところに着目して下さい。そのうえで、「努力と目標達成の関係」を考えてみます。たとえば、「一生懸命に努力すれば必ず目標は達成出来る(達成できないのはまだ努力が足りないのだ)」といった趣旨の言葉をしばしば耳目にしますが、私にはどうしてもそのまま、すんなりと受け取れません。なぜならば「工夫」が無いからです。そして「必ず」という言葉が入っているからです。「工夫」無しに努力しても、それはしばしば徒労に終わってしまいます。また、努力が「必ず」目標達成に結びつくとは限りません。自己努力では如何ともしがたい運不運があるからです。しかし、「工夫と努力は目標達成の確率を高める」、「工夫と努力は幸運を呼ぶ確率を高める」ということであれば納得できます。自分が自分に対して「やるべきことはすべてやった!」と言えるように工夫と努力をしたいものです。




【私の体験談】

30代の中頃、独立の経営コンサルタントとしてやっと安定し始めた頃の話ですが、親しいMさんと次のような会話をしたことがあります。

(釼地):
私の運は「ぎりぎりOKの運」なんですよ。なんどもそういう経験をしてきました。もう駄目かという時でも必死に頑張り続けていると、ぎりぎりのところでOKになるんです。そんな運でここまで来ることが出来ました。

(Mさん):
それは、あなたが諦めずに必死の工夫と努力を続けるからですよ。私には、あなたの工夫と努力が幸運を呼んでいるように思えます。


そう言われるとそうかもしれない、と思いました。たとえば、独立の経営コンサルタントになって間もなく、失業保険の給付期間も切れ、自動販売機のカップ大関を買うのも我慢するような時期がありましたが、必死に考え動き回っている内に、ある人の紹介でビジネス月刊誌のコラム記事を書く機会を得たのです。読者の立場に立って一生懸命書いた結果、その月刊誌の別冊付録を書くことになり、その別冊を読んだ某社の社長からコンサルティングの依頼がきたのです。当初の契約は1年間でしたが、一生懸命に工夫をし努力を重ねた結果が評価され3年間も指導を続けました。生活は安定し、念願の大学院への入学が実現し、仕事も増え、著書も出すようになったのです。大学の教員になる時や学位論文提出の時にも工夫と努力が幸運を運んできました。私以上に工夫と努力をしている人は無数にいるでしょうし、自慢をする気もありませんが、私なりに精一杯の工夫と努力をしてきた結果だと思っています。




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004: 自らを灯明とし、自らを依拠となさん。法を灯明とし、法を依拠として歩まん

仏語に「自灯明・法灯明(じとうみょう・ほうとうみょう)」という言葉があります。釈尊が弟子に対し自分亡き後の指針として与えた遺言で、「自らを灯明とし、自らをたよりとして、他人を頼りとせず、真理(法)を灯明とし、真理をよりどころとして、他のものをよりどころとせずにあれ」という教えです。その言葉を元にして「私の杖ことば」に置き換えました。


【引用・参考文献】

(1)中村元(訳) 『ブッダ最後の旅 ~大パリニッバーナ経~』 岩波書店 (2006年/初版:1980年) pp. 60-64.
(2)中村元・他 『岩波 仏教辞典』(第二版) 岩波書店 (2006年)  p. 449. 


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003: 運命がレモンをくれたら、それでレモネードを作る努力をしよう

D・カーネギー(著)・香山晶(訳)『道は開ける』の中で紹介されている言葉です。もともとはシアーズ・ローバックの社長、故ジュリアス・ローゼンワルドの言葉であったと説明されています。

私が一番最初にこの本を手にしたのは昭和42年です。その初版は昭和34年、新島洋氏の訳でした。以来、この言葉にはずいぶんと助けられました。「天命のもとで、人事を尽くす」と、自分流の表現に言い換えることもあります。



【引用・参考資料】

D・カーネギー(著)・香山晶(訳) 『道は開ける』(新装版) 創元社 2002年/初版:1999年 (pp.231-241).



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002: 100円ライターを使い切るように

為命為己(いみょういこ)は私の造語で「命あるものの為に尽くすことが自分自身の為でもある」と申し上げましたが、「100円ライターを使い切るように生きたい」という願望もあります。私は30代まで煙草を吸っていたのですが、100円ライターは液化ガスが目に見えなくなっても数回は着火します。健康にも留意して、100円ライターを使い切るように自分の一生を使い切りたいと思っています。


【拙著紹介】

IMG_0118.JPG 釼地邦秀 『ライフプランから始める本気の自己啓発』 三恵社 2013年。▶[内容紹介]へ


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001: 為命為己(いみょういこ)

為命為己(いみょういこ)は私の造語で、「命あるものの為に尽くすことが自分自身の為でもある」という意味です。ですので、「与件の下(もと)で、人類のために己の能力の限りを尽くす」と決心しています。自分には如何ともしがたい条件すなわち与件の下で、少しでも人様の役に立ちたい、そしてそのこと自体を自分自身の喜びとしたいのです。さらには、いわゆる生きものだけではなく森羅万象のすべてに命(機能・働き)があると理解していますので、人間や動物だけではなく山・川・草・木も大切にしたいと思っています。「自即他。他即自」、すべては一つなのですから。



【拙著紹介】

IMG_0118.JPG 釼地邦秀 『ライフプランから始める本気の自己啓発』 三恵社 2013年。▶[内容紹介]へ



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自己啓発の事例紹介

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このページでは自己啓発のさまざまな事例を紹介します。あなたの取り組み意欲を高める切っ掛けが見つかることを願っています。



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「ちょっとした切っ掛け」を活用して「やる気」を回復させる方法を紹介します。すべて私が使ってきた方法です。その時々の自分の状況に応じて取捨選択しながら活用して下さい。あなたに合ったスタートボタンが見つかりますように☆


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自己啓発に役立つシート集

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このページでは自己啓発に役立つ、さまざまなシートを提供します。いわゆる「チェックシート」・「ワークシート」・「フォーム(テンプレート)」といった形式の資料提供です。さらには、自己啓発に役立つ用語の解説も「解説シート」という名称で提供します。


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努力の仕方 

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何ごとにも努力は大切ですが、努力をするにあたっては数多くのコツがあります。このページでは「努力の仕方」と題して、さまざまなヒントを紹介します。


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